8年前、別府市にある県立南石垣支援学校で知的障害がある林郁香さん(当時17)が給食をのどに詰まらせて死亡し、遺族は「教職員が給食の時間中の見守りや窒息を防ぐなど注意すべき義務を怠った」として、大分県に賠償を求める訴えを起こしました。
1日の判決で大分地方裁判所の石村智裁判長は「知的障害などがあった郁香さんには食べ物をよくかまずに飲み込む傾向があり、担任らには窒息などを防止すべき義務があった」と指摘しました。
そのうえで「給食の時間に郁香さんを1人残したまま部屋を離れたのは見守り義務違反にあたる」などとして県の責任を認め、660万円の支払いを命じました。
この事故をめぐり、遺族が学校関係者に対して賠償を求めた裁判については去年7月、事実関係を認めて謝罪したことで和解が成立しています。